数ヶ月前までには
予想もできなかった場所で
レースを迎えることとなった。
今までにない仕上げで臨んだエリザベス女王杯だっただけに
レース後の反動が心配だったが
どうしてどうして更に上の仕上げを
受け入れられる雰囲気さえ感じられる。
オーナーを始め
関係者の皆さんに背中を押していただき
チャレンジする事になった香港カップ。
美浦への帰厩を
急遽中止して
そのまま栗東で
出国のための検疫に入った。
ローレルゲレイロという海外遠征の先輩が
一緒に検疫に入ってくれたお陰で
出国までも無事に終了。
短い輸送時間とはいえ
香港到着後は
少々毛艶がクスんで見えた。
毛艶は調子を良く表すことから
さすがに疲れているのだなと思われたが
日毎に毛艶も回復。
栗東での最終追い切りは
香港で十分にコンディションが回復しなかった時のために
しっかりとやってきた。
しかし
香港で調教を再開したスプマンテは
まだまだ強い調教を吸収できることをアピール。
もちろんスプマンテの心の中は
『調教なんて嫌いだ!』
と思っているはずなのだが
調教に跨ると
『もっと耐えられます』
『もっと良くなります』
と背中が訴える。
わざわざ香港に来た以上は
『参加することに意義がある』
なんて甘いことは言ってられない。
スプマンテだけではなく帯同してケアを続けている2人のスタッフも
更に上を目指す担当馬のコンディション維持は精神的にキツイだろうが
馬体が受け入れようとしている以上は
そこに踏み込んでいこうと決めた。
さすがに飼い葉食いは
いつもより悪いようだが
見た目にもフックラしてきて
毛艶も戻りつつある。
『今までに無いくらいキツイことをしているのだから
馬体重はあまり気にするな』
『マイナス10Kgまでは
許容範囲というくらいのつもりでいてくれ』
と伝えてスプマンテとスタッフの頑張りに託した。
調教最終日は
自ら調教に跨って
状態の最終チェックをしたが
デキとしては満足。
あとは逃げることさえできれば
競馬の9割以上が終了。
土曜日に中京で騎乗して
大急ぎで駆けつけた田中博J。
中間の調整にも参加してくれて
本当に良い状態だということは確認できている。
ここまで来たら
クィーンスプマンテを信じよう。
招待競走という事もあって
レース直前は様々なイベントに参加させていただき
貴重な経験をさせてもらっている。
そんな思いをさせてもらっているスプマンテに…
もちろん走るのはスプマンテ自身なのだが
今まで頑張ってキツイ調教に耐えてきたスプマンテに…
もう一度勲章をプレゼントできたらと思っている。
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